抄録
1%CuCl2水溶液を用いて, 呼び径15Aの純銅製配管の腐食試験を行ったところ, T, エルボ, およびエルボの下流側の直管に浸食が発生した. その浸食はエルボの曲がり部の外側よりも, 流速の低い内側表面の方が深かったので, 原因は流速差腐食であると推測された. 高流速域と低流速域の分極挙動, および高流速域から低流速域へ向かって流れるマクロセル電流の測定によってこの浸食が流速差腐食であることが証明された. その腐食機構に基づいた防止対策を試みたところ, エルボの内側曲り部の浸食を高流速域の外側曲り部のそれと同程度までに減らすことができた. 最後に, 加速試験溶液としての1%CuCl2水溶液が, 実際の塩水や水道水を輸送している現場の純銅製配管の腐食をどの程度まで模擬できるのかを検討した.