日本教科教育学会誌
Online ISSN : 2424-1784
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小学校高学年児童の理科ノート記載に関する実証的研究
小川 正賢
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1986 年 11 巻 1 号 p. 9-15

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抄録

児童はどのような状況におかれた場合に「ノートをとる」という行動をとるのだろうか? 本研究はこの問題を小学校5,6年生を対象とし理科に限定して実施したアンケート調査結果を分析したものである。その結果,次のような点が明らかになった。1.小学5,6年生は,先生が板書をしたり,ノートするように指示したりすると,それを理科ノートに記載している。2.先生が板書することは男子より女子に対してノートをとらせる効果がある。3.板書されない事項はノートにほとんど記載されない。4.自発的に,あるいは,友人の行動に触発されて,ノートをとることはまれである。後者の場合,6年生のほうが5年生よりも影響されやすい。

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© 1986 日本教科教育学会
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