抄録
技術科教育において,より効果的な自己教育力の育成をめざした指導過程を究明することを目的として,複数題材を用いた「電気」領域の一学習を例にとり,自己教育力診断テストと自己教育力評価テストを実施して検討した。その結果,複数題材を用いた指導過程は,指導計画全体にわたって自己教育力の育成を図れることがわかった。特に製作実習を中心とした学習は自己教育力を育成するのに効果があり,また,男子女子生徒の比較では両者ともに自己教育力を育成することができるのが認められた。本指導過程においては,自己教育力を育成するのに主となる構成要素は,課題意識と集中力,学習の仕方であることがわかった。