日本教科教育学会誌
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中学校技術科教育における学習方法の相違による木材加工技能の習得
安東 茂樹
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1998 年 21 巻 2 号 p. 45-52

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抄録
中学校技術科教育での加工学習として,木材加工領域の「のこぎりびき」,「くぎ打ち」及び「かんなけずり」の3種類の加工方法について,中学生の技能の変化を測定し技能習得の状況を明らかにした。本研究では,木材加工領域が未履修の中学1年生を対象に,「教師指導型」,「自己訓練型」及び「無指導型」のグループに分け,2度に渡る実験を実施した。そして,木材加工領域の学習を体験した後に同じ3種類の加工方法についての加工実験を行い,全体としての技能の習得状況を調査した。結果として,「技能は,工具のはたらきやしくみを認識し,その使用方法を理解し,繰り返し練習することで上達し形成される」ことが明らかになり,技能の習得は「技能の正確な認識」と「技能の反復」が必要であることが確認できた。
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© 1998 日本教科教育学会
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