日本教科教育学会誌
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理科におけるグループ構成と協同的学習の研究 : 生徒の傍観者傾向に対する効果的方策
相原 豊西川 純
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2000 年 23 巻 1 号 p. 57-65

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抄録
本研究は,理科の実験時のグループ活動において,グループ内で自発的に発生した役割を分析した。その中で「傍観者がいるグループ」に注目することにより,グループ内の生徒たちによる協同的学習の実態を明らかにした。調査Iでは,理科の実験時において自主的なグループ編成を行った。その結果,4人グループが多くなり,「傍観者がいるグループ」が少ないことを明らかにした。調査IIでは,通常の授業における,2〜4人グループの協同的学習の実態を明らかにした。すなわち,4人グループでは授業の時間進行に伴い「傍観者がいるグループ」が増加することを明らかにした。調査IIIでは,通常の授業に全員参加の話し合い活動を取り入れた授業を行った。その結果,4人グループでは授業の時間進行に伴い「傍観者がいるグループ」が減少することを明らかにした。
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© 2000 日本教科教育学会
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