日本教科教育学会誌
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家庭科におけるキャリア教育モデルの開発
河﨑 智恵
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2000 年 23 巻 1 号 p. 67-75

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抄録
家庭科において,男女がともに家庭生活・職業生活・地域生活を視野に入れたライフスタイルの構築が重要な課題となっている。近年,我が国でも一貫したキャリア教育の導入が提唱されるようになり,構造化モデルも開発されている。しかし,教科におけるキャリア教育のあり方については未だ言及されていない。米国家庭科教科書においては「キャリア」は職業に限定されずライフキャリアとして広義の概念で捉えられ,家庭生活・職業生活・地域生活を視野に入れたキャリア教育を行うことが,目標とされていた。そして,自己理解,人間関係,意思決定能力,情報収集・活用能力,キャリアプランニングの能力領域の育成が,具体的職業と結びつけられながらめざされていた。著者は,これらを参考に,我が国における家庭科の視点からのキャリア教育の構造化モデルを構築し,家庭科におけるキャリア教育の可能性を検討した。今後,教育条件の整備とともに進路指導や総合学習等を視野に入れた授業プログラムの開発および実践研究が課題である。
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© 2000 日本教科教育学会
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