日本教科教育学会誌
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観察・実験における思考活動に影響を及ぼす要因構造の検討
松浦 拓也角屋 重樹
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2001 年 24 巻 2 号 p. 31-36

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抄録
本研究は,観察・実験における思考活動と,この思考活動に影響を及ぼす要因の関係を構造方程式モデリング(SEM)を用いて明らかにすることを目的とした。このため,まず,先行研究をもとに観察・実験における思考活動に影響を及ぼす要因として目的把握,思考スキル,粘り強さの3種8項目を選定した。次に,この8項目に思考活動に対する好嫌3項目を加え,計11項目から成る質問紙調査を中学1,2年生134名を対象に行った。調査項目の妥当性を検討するために因子分析を行った結果,因子構造と想定した調査項目の構造が一致した。そこで,観察・実験における思考活動と各要因との関係をSEMにより検討した。この結果,次のことが明らかになった。(1)観察・実験における思考活動に、目的把握と思考スキルが強く影響している。これに対して, (2)観察・実験における思考活動に,粘り強さは直接的にはあまり影響していない。
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© 2001 日本教科教育学会
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