抄録
研究目的は,家庭科教育における高齢者に関する学習経験が高齢期思考度・支援度に及ぼす影響を明らかにすることである。沖縄の高校生1200人余にアンケート調査を行った。これまでの学習経験が1番多かったのは「高齢者に関する知識の説明・講義」,2番目に「体験グッズ」であった。興味関心がある学習で,1番多かったのが「体験グッズ」で,2番目が「地域の高齢者との交流」であった。家庭科教育において高齢期に関する学習経験「有」と答えた高校生は,「無」と答えた高校生に比較して高齢期思考度・支援度共に高くなっていた。また,高齢者と直接ふれあう学習経験の方が,直接は触れ合わない学習経験に比較して高齢期思考度・支援度共に影響が大きい事がわかった。