抄録
本研究では,現職教員と小学校教員養成課程で学ぶ大学生の外国語活動を指導することへの不安や課題意識をもとに,教員養成課程における授業でどのような不安軽減のための取組みが可能かを検討する。先行研究の整理によって,現職教員の多くが英語力の不足を課題と捉えているが,英語力向上を目的とした研修はあまり行われておらず,ニーズとの乖離が見られることが分かった。また,2010年度から2012年度に外国語活動に関する演習科目を履修した学生329名への調査から,学生もまた,多くが英語力を不安視していることが明らかになった。この英語力への不安感を軽減するための取組みとして,外国語活動の授業場面を意識した継続的なスピーチ活動を大学の授業で行うことを一案として提案する。