日本教科教育学会誌
Online ISSN : 2424-1784
Print ISSN : 0288-0334
ISSN-L : 0288-0334
授業の目標表現が形成的評価に与える効果に関する事例的研究
水野 大輔水落 芳明原 瑞穂三崎 隆
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 38 巻 4 号 p. 67-76

詳細
抄録

本研究では,授業の目標表現によって,授業者の形成的評価が学習者にどのような影響を与えるかについて着目した。授業の目標表現に評価基準となる「数値的な言葉」,「学習のキーワードとなる言葉」,「活動の主語を示す言葉」等を取り入れて実践した授業について,授業者の自己評価や授業者に対するインタビューを分析した結果,授業で学習者の目指す姿が具体的になり,授業者と学習者で目標を共有して取り組むことが明らかになった。また,授業のプロトコル分析の結果から,目標表現に評価基準となる言葉が示されることで,授業者の形成的評価のフィードバックが,学習者の目標の理解に効果的に働くことが示唆された。

著者関連情報
© 2016 日本教科教育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top