抄録
現在,社会状況の変化で学校や教員に対する要求が多様でかつ複雑になっている。家庭や地域社会が担うべきことまで学校の責任でやらなければならなくなっている。こうした時代の変化や社会の新たな要請についていけない教員がいるように感じる。この要因は何であろうか。未来を生きる子供の育成のためにも,時代や社会の変化に対応できる実践力や専門性を身に付けるための教員養成の在り方を問い直すことが重要である。「教員の資質が落ちた」といった短絡した発想で教育改革をするのではなく,社会総がかりで,互いに課題を共有し,努力し合わなければならないと考える。このような中,教育委員会が主体的に社会全体をネットワーク化していくことが重要と考え実施している取組を踏まえて,教員養成の在り方を考える。