琉球列島で収集した Sarcophyton 属のソフトコーラル9種279個体に含まれるセンブレン型ジテルペンの多様性を調査した。形態的な種の同定の後に、各個体の主成分をHPLC, NMR等を使用して検討した。形態的に区別困難な S. glaucum および S. cinereum は最も出現頻度が高く、含有成分においても最も多様であった。S. trocheliophorum と S. ehrenbergi は出現個体数および成分の多様性の点から中程度で、残りの種は出現頻度が低く含有成分も限られているようであった。今回の調査の過程で見出した新規化合物 (7,12) についてその構造を報告する。