日本作物学会紀事
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栽培
電気伝導率を利用した水稲穂部塩分量の簡易測定による潮風害程度・範囲の把握
森 静香柴田 康志小田 九ニ夫藤井 弘志安藤 豊
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2007 年 76 巻 3 号 p. 379-382

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抄録
台風に伴う潮風害による水稲の被害程度には, これまで, 穂部に付着した塩化ナトリウム量を指標とした報告があり, 1穂当り塩化ナトリウム量が1mg以上になると被害が顕著に現れるとされている. 硝酸銀滴定や原子吸光光度, イオンクロマトグラフィーによる塩化ナトリウム量の定量は精度は高いが, 簡便性・迅速性に欠け, 設備の点からも現場における対応は難しい状況にある. そこで, 2004年の台風15号によって潮風を受けた水稲の穂部に付着した塩分量の測定に, 簡便な方法として土壌溶液中の塩類濃度の測定に用いられているEC計を利用する方法を試みた. その結果, 既知濃度の塩化ナトリウム溶液とEC測定値との関係から求めた水稲穂部の塩分量は, イオンクロマトグラフィーで定量した塩化ナトリウム量と近似しており, 穂に付着した塩分量をECによって推定することが可能であると考えられた. そして, ECから求めた水稲穂部の塩分量が多いほど籾の被害程度は大きく, 海岸線からの距離が近いというイオンクロマトグラフィーと同様の関係が示され, ECを利用した簡易診断によって潮風害程度・範囲の把握が可能であることがわかった.
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© 2007 日本作物学会
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