日本作物学会紀事
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栽培
堆肥の畝間表面施用が茶園の土壌環境および根系に及ぼす影響
廣瀬 友二川村 いづみ平野 繁名越 時秀玉井 富士雄元田 義春福山 正隆
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2010 年 79 巻 4 号 p. 431-439

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抄録
大量に輸入される食料や飼料の利用後には多量の有機性廃棄物が発生し,それらの農業分野での活用が喫緊の課題となっている.一方,チャの栽培は長年にわたり品質向上を求めて,化学肥料による多肥栽培が行われ,その過剰施肥は土壌環境に負荷を与え,茶樹へも悪影響を及ぼしている.そこで,本研究では化学肥料の削減と堆肥の活用を目指し,慣行施肥法の春・秋肥の化学肥料投与を畦間表面への堆肥投与(以下,堆肥区という)に代替する試験を行った.なお,試験は20年生の茶樹を供試して,実験動物舎から排出される糞尿から調製される堆肥を,春・秋肥とも1 tDM/10 aを投与し,5年間にわたり実施した.その結果,堆肥区の根は慣行区より深層土まで分布し,総細根数は前者の方が後者より1.7倍増大していた. 堆肥区の土壌硬度は,表層から深層土まで低下しており,堆肥表面施用は膨軟な土壌形成を促進した.慣行区のpHは地表から15cm深で,4.0以下まで低下したが,堆肥区では5.0-5.5を示し,茶樹栽培土壌としての最適pHを維持していた. 茶樹根圏外の100cm深における溶液中の硝酸態窒素濃度は,投下窒素量としては多い堆肥区が慣行区より減少していた.これらの結果から,現在の施肥基準に準拠した慣行区の春・秋肥を比較的多量の表面施用堆肥に置き換えることは,土壌の理化学性を改善し,新根の促進を図る上で有効な管理法であると推察された.
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© 2010 日本作物学会
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