日本作物学会紀事
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作物生理・細胞工学
オーキシンおよびジャスモン酸の散布によるイネ (Oryza sativa L.) の高温不稔の軽減効果
三井 貴博丸山 幸夫
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2019 年 88 巻 3 号 p. 182-186

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抄録

イネ (Oryza sativa L.) は生殖成長期の高温ストレスに敏感であり,温度上昇に伴って不稔籾 (高温不稔) の発生が増加する.今後,地球の平均気温が上昇すると,高温不稔が深刻な問題になる.そこで,本研究では穂ばらみ期に植物ホルモンのオーキシン (IAA) とジャスモン酸 (JA) をそれぞれ散布することにより,イネの高温不稔を軽減できるか調べた.コシヒカリと高温耐性品種のあきたこまちの苗をポットで栽培し,穂ばらみ期に39℃,12時間の高温処理を5日間連続で行った.高温処理開始の前日と処理中にIAAまたはJAを合計4回散布し,成熟期に茎葉乾物重と穂重,地上部乾物重,不稔率,1穂あたり籾数,1穂あたり籾重,1籾重を調査した.あきたこまちはIAA 10–7 Mの散布によって高温不稔が軽減されたがJAによる影響はみられなかった.コシヒカリではIAA,JAとも不稔は軽減されなかった.

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© 2019 日本作物学会
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