京都府育成の丹波黒ダイズ系エダマメ品種の機械収穫適性を向上させるため,2021~2022年の2年間,育苗用セルトレイ (トレイ) のサイズおよび育苗日数が下位着生莢の高さを左右する下位節間長に及ぼす影響を調査した.2021年は 「夏どり丹波黒2号」,「紫ずきん2号」,「紫ずきん3号」 および 「新丹波黒」 の4品種に,トレイ2水準 (128穴と200穴),育苗日数2水準 (10日間と14日間) の計3因子16区を設けて,調査結果を分散分析で解析した.移植時では,苗主茎長は因子の効果および交互作用の全てが有意であったが,下胚軸長は品種の効果のみが有意となった.収穫時では,第1節間長および第2節間長ともに品種および育苗日数の効果,品種と育苗日数の交互作用が有意となった.2022年は 「夏どり丹波黒2号」 および 「紫ずきん2号」 の2品種に,トレイと育苗日数の組み合わせを異にする育苗法4水準の計2因子8区を設けて分散分析で解析したところ,2021年と同様,育苗日数の延長により収穫時において第1節間長および第2節間長が有意に伸長した.一方,トレイの違いによる主茎への影響は育苗時のみに限られた.