作物の根圏環境を変えることで温室効果ガス(Greenhous gas: GHG)の排出量を減らしたり炭素隔離を促進したりすることは,有効な温暖化防止対策である.しかし,作物の根形質とGHG排出量との関係性に関する研究は限られており知見に乏しい.このような研究の促進につなげるため,本総説では,GHG生成・排出メカニズムの概要を述べ,根圏やGHGのセンシング技術とその課題について総括し,根形質を変えることによるGHG排出削減の可能性について最新の研究をもとに議論する.また,GHG排出削減と炭素隔離とのトレードオフ関係にも触れ,温暖化防止策の選択について議論する.