2025 年 94 巻 3 号 p. 241-251
茎伸育型の異なるダイズ品種におけるTwin row栽培 (TR) の増収効果と収量構成要素からみた増収要因を2ヶ年にわたり検討した.供試品種として,有限伸育型「トヨムスメ」と無限伸育型「Brock」を用いて,栽植密度を8.3本/m2から55.6本/m2までの5水準を設置し,栽植様式としてTRと慣行栽培 (CR) と比較した.収量は,両品種で2ヶ年共通して,どの密度でもTR≧CRであった.このCRに対するTRの増収効果は,5栽植密度,2ヶ年平均して,「トヨムスメ」と「Brock」それぞれ107,111%と推定された.また,栽植密度と収量との間には2品種および両様式ともに2次の回帰式が適合し,最も増収効果の高い最適栽植密度は27~31本/m2と推定された.その時の増収効果は,「トヨムスメ」と「Brock」それぞれ110,120%で無限伸育型が有限伸育型に比べて高い傾向にあった.また,有限伸育型「ユキホマレ」と無限伸育型「OAC-Dorado」を用いた1年の試験においてもほぼ同様の傾向が確認できた.TR栽培における密植時の増収効果が無限伸育型>有限伸育型であるのは,密植にともなう分枝収量の減少のTRによる緩和に起因し,この分枝収量の減少の小ささは,密植にともなう分枝数の増加と分枝の一節莢数の減少の小ささに由来すると考えられた.