日本作物学会紀事
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栽培
コシヒカリの胴割粒発生に及ぼす環境要因の解析
今井 康貴服部 誠土田 徹古川 勇一郎佐藤 徹南雲 芳文宮本 託志大竹 憲邦
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2026 年 95 巻 1 号 p. 48-53

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抄録

胴割れは玄米の胚乳部分に亀裂が生じる現象で,多発すると検査等級低下や食味の低下等に与える影響が大きい.近年は,各地で発生が確認されており,対策が急務であるものの,発生要因が十分に解明されていない.そこで,本研究では作期を複数設定することで,様々な気象条件下での胴割粒の発生推移を調べ,立毛上で発生する胴割れの気象的要因を明らかにすることを目的とした.出穂後の気温と胴割れの関係については,出穂後15日間最高気温の平均値と出穂後積算気温800℃,900℃時点での軽微胴割粒率との間に高い相関が見られ,出穂後の気温が高いと成熟期前に軽微な胴割粒が発生することが示唆された.また,重胴割粒は籾水分が22%以下になると多発する傾向がみられた.籾水分22%以下の条件では,全胴割粒率および重胴割粒率と最大FTP(蒸散強制力)との間に高い相関が見られ,最大FTP 40以上でそれらの胴割粒が多発する傾向が見られた.

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