日本作物学会紀事
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イネ胚腹側器官の発生と発芽時の形態変化に関する走査電子顕微鏡観察
鈴木 克己谷口 武前田 英三
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1991 年 60 巻 3 号 p. 407-412

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抄録
開花3日目から5日目のイネ胚で子葉鞘が分化し, 茎頂を包んだ. その後, 芽鱗と側鱗が発達し始め, 子葉鞘を囲んだ. 同時に, 胚盤は表面積を広げ幼芽と幼根の軸は厚みを増し, 最後に前鱗が分化した. 発芽時には, 播種後36時間で種皮を破り側鱗・芽鱗・根鞘が現れ, それらの表皮からは毛が発生した. 側鱗は左右に開き, 子葉鞘がその間から現れた. 幼根は根鞘を破って出現した. 本報告では以上の形態変化を走査電子顕微鏡で観察撮影し確認した. なお用語「側鱗」につき整理し考察を加えた.
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