抄録
0.2mgl-1 2, 4-Dと0.1mgl-1 カイネチンを含むMS培地で1週間培養したシコクビエの緑色カルスから高収量のプロトプラストが分離できた. この分離には2%セルラーゼYCと0.2%ペクトリアーゼY-23を含む酵素液を用いた. プロトプラストを0.4mgl-1 2, 4-D, 0.1mgl-1カイネチン及び5%ココナッツ液を含むMS液体培地で培養すると12時間までに75%のプロトプラストで細胞壁の形成が始まった. 細胞分裂は培養後24時間以内に認められ, その割合は約15%であった. 培養4日後には分裂の継続した細胞では小型のコロニーを形成した. しかし, その後培養中にそれ以上の増殖はなく, また生存率は次第に減少した.