日本作物学会紀事
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リョクトウ葉由来プロトプラストより生成したカルスにおける器官形成
Iriawati三宅 博谷口 武
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1994 年 63 巻 4 号 p. 714-720

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抄録

リョクトウ(Vigna radiata L. Wilczek)葉より4% Meicelase P-1, 1% Macerozyme R-10, 1% デキストラン硫酸カリウム塩および0.5Mマンニットを含む酵素液を用いてプロトプラストを効率的に分離した. 暗条件で振とう培養し, 酵素処理4時間後に新鮮重g当り約4.1×107個のプロトプラストが得られた. プロトプラストは培養後5日で分裂し始め, その分裂は継続し, 培養15日でミクロコロニーを形成した. 培養1月後に培地表面にミクロカルスが現れ, 1.5月後にカルス誘導培地に移すことのできる大きさになった. 再分化培地に移したとき, NAAとBAを含むMS培地では緑色のコンバクトカルスが生じた. 2, 4-Dを含むMS基本培地またはMS無機塩とB5ビタミンの混合培地では球状カルス生じた. このカルスから根の形成がおこった.

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