抄録
「秋試緑1号」は, 秋田県の鹿角地方で栽培されていた在来種の「雪の下」を原品種として, 系統集団選抜法によって育成した青大豆である. 主力品種であった「青目大豆」に比べ成熟期は22日早い中生種である. 主茎長は短く, 倒伏は少なく, 多収で機械化適性は高い. 種皮色は濃緑, 子葉色は緑で青目大豆より濃く, 外観品質も良い. 播種適期は6月上~中旬である. 播種密度は上旬は14本/m2, 中旬は18本/m2程度がよい. 豆乳の緑の色調は明らかに濃く, 豆腐の食味は青目大豆並に良い. 栽培適地は県内全域である.