日本作物学会紀事
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トウジンビエを2回循環選抜した場合の収量関連形質の遺伝獲得量や遺伝相関
吉田 智彦Haryanto TOTOK Agung DwiCAN Nguyen Duy
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1999 年 68 巻 2 号 p. 253-256

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抄録

トウジンビエ(Pennisetum typhoideum Rich.)集団を晩夏に播種して子実収量や収量関連の形質について2回の循環選抜を行った.選抜により,直接選抜した形質である一株穂数,一穂重,一穂粒重,一株粒重が増加した.また同時に草高,地上部重,収穫指数,穂長も増加した.2回選抜集団での遺伝獲得量から推定した遺伝率の値は,一株穂数が0.47,一穂重が0.67,一穂粒重が0.47,一株粒重が0.90と比較的高い値で,さらなる選抜の効果があるものと思われる.一株粒重と収量関連形質の遺伝相関が認められ,子実収量の向上を目的とした収量関連の形質による間接選抜も有効であると思われる.

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