抄録
2016年日本色彩学会秋の大会において,「指で描くパステル画を使った色彩教育例」と題して発表を行った.その中で,トーンの成り立ち(等色相面)・配色・パーソナルカラーのパレットを用いた色とイメージ表現という3つの事例から,色彩学を学ぶツールとしての有効性や色彩教育における利点を示した.今回は,「色と形⇔言葉」のつながりとその必要性についてより深く実感できる色彩教育を目的とし,前回の事例の一つである「パーソナルカラーのパレットを用いた色によるイメージの表現」(言葉から色と形を連想する色の翻訳の体験)を主軸に,「言葉で表現する」(色と形から言葉を連想する色の翻訳の体験)を加えて実施した事例とともに示す.また,実施に伴い得られたデータを基に,パーソナルカラーの他分野へ応用・展開の可能性についての考察を示す.