パーソナルカラー4シーズンの各色をNCS色空間に分布し,その特徴を2015,2016年日本色彩学会で報告した.結果c>05の有彩色は,NCS色相環上の緑と赤を境にした黄色側か青色側のどちらに属するか,明清色,暗清色,中間色のどこに属するかの2点によって,フォーシーズンに分類されているのではないかと論じた.この分類に基づき,ファッションを想定した配色調和と嗜好を考察するため,配色を同じ属性内で構成した時と属性を混合した時とで,調和感,嗜好に差があるかを検討した.結果,調和していると選択された配色は,黄色側(イエロービュー),青色側(ブルービュー)のどちらかの属性で構成されていた.イエロービューに関しては,同じビュー内で構成されている且つ,清色領域内,濁色領域内で構成された配色が調和していることも認められた.また,調和と嗜好の調査結果から,調和より嗜好と評価された配色は,W20とW10の領域で変化を求める傾向が強いことが示唆された.本調査結果より,ファッションを想定した配色における調和は,統一感が,嗜好においては,変化を求める傾向が強いことが示唆された.今後は実際のファッションにおける配色の面積比を考慮して検討したい.