日本色彩学会誌
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日本色彩学会平成30年度研究会大会色彩科学系5研究会 合同研究発表会
赤緑調整課題アノマロスコープの製作
須長 正治桂 重仁
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2018 年 42 巻 6+ 号 p. 9-

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抄録

人間の色覚には,3色覚,異常3色覚,2色覚などの先天的な多様性があることが知られている.このような多様な色覚特性を行動科学的に分類する方法として,石原色覚検査表,パネルD-15テスト,Farnsworth-Munsell 100ヒューテスト,アノマロスコープなどの色覚検査がある.1型色覚と2型色覚に限定した場合,現在のところ,最も詳細に色覚特性を検査することができるのはアノマロスコープであるといえる.しかし,現在のアノマロスコープでは,1型または2型色覚の度合まで正確に測定しようとすると,赤緑比を細かく設定し,そこで単色光の黄色の輝度を調整しながら,等色するかどうかを判断しなければならず,比較的長い検査時間を要する.そこで,本研究では,被験者が赤緑の混色比を調整しながら,直接,等色が成立する赤緑範囲を求めることができる新しいアノマロスコープの製作を行った.

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© 2018 一般社団法人 日本色彩学会
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