抄録
ダイヤモンドアンビルセル(DAC)中の高圧試料に対するX線三次元イメージングについて検討するため、モデル試料を用いた完全 CT と、試料回転軸を大きく傾けたラミノグラフィ測定を実施した。得られたデータを加工することにより、撮像に角度制限のある不完全 CT 像をシミュレートした。DAC 内試料に対する不完全 CT イメージングおよび不完全 CT のラミノグラフィによる逆空間での情報補完について検討した。ラミノグラフィを用いた逆空間補完法は、75% 程度欠落のある不完全 CT の画質を改善した一方で、13% 程度の欠落の像に対してはむしろ悪影響となった。