日本色彩学会誌
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日本色彩学会第50回全国大会[東京]ʼ19 発表論文集
上衣と下衣の対比印象度及び感性評価に対する柄の大きさや色彩 の与える影響
髙石 耕平今津 果歩子藤本 純子石川 智治奥田 紫乃阿山 みよし
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2019 年 43 巻 3+ 号 p. 97-

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抄録

本研究では上衣と下衣の対比印象の強さを「コントラスト・インパクト」と呼び,同じ印象の強さとなる無彩色刺激の輝度比でその定量化を行う.さらに感性評価及び柄の大きさや色との関係を明らかにすることを目的とする.

呈示刺激としてシンプルなブラウスの上衣とスカートの下衣をミニボディに着せたものを用いた.花柄の布地は黒,赤,黄,緑,青系の大きい花柄,黒系の中,小サイズの花柄の計7種類,無地は白,グレイ1,グレイ2,黒(明度は9.5,7,4,1.5程度)の4種類を使用した.テスト刺激としては,上衣は花柄の7種類,下衣は無地の4種類を組み合わせた28種類を,対比印象の強さの尺度化用の対比刺激としては,上衣・下衣とも無地の4種類を上下同色となるものを除いて組み合わせた12種類を用いた.テスト刺激のコントラスト・インパクトを求めるための対比印象比較実験及びテスト刺激に対して6種の評価語を用いた感性評価実験を生活科学系と工学系の女子学生各5名の計10名で行った.

無彩色の組合せと有彩色を含む組合せで別々に解析したところ,無彩色・有彩色の組合せ各々において,いくつかの感性評価語との間に強い相関が見られた.

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© 2019 一般社団法人 日本色彩学会
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