日本色彩学会誌
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日本色彩学会第51 回全国大会カラーポッド[京都]’20 発表論文集
好きな色と自己イメージとの関係~色イメージと自己イメージとパーソナリティ特性~
松田 博子名取 和幸破田野 智美
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2020 年 44 巻 3+ 号 p. 161-

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抄録

松田・名取・破田野(2019)では,色そのものが持っている色イメージ(感情的意味)を通して,色の好みとパーソナリティとの関係性を分析した.色イメージ(新編カラーレンジマニュアル100の印象評価)とパーソナリティ特性の相関を求め,有意な差がみられ,特定のパーソナリティの人がその色を好む理由として自分のイメージに似ているから好むことが示唆された.今回はさらに進めて,75色カラーチャートから選択した自分自身の「好きな色」の印象評価と自己イメージとの関係を調査した.男女大学生を対象として「好きな色」を3色選択し,その色のイメージ評定をし,後日好きな色と同じ16の形容詞対による5件法で自己イメージを評定させ相関を求めた.併せて YGパーソナリティ性格テストを試行しパーソナリティとの関係も検討した.自己イメージと好きな色のイメージの同一尺度間での相関(0.24≦|r|, p < .05)は,女性の場合「軽い」「澄んだ」「派手な」「きれいな」「かたい」「情熱的な」「女性的な」の7項目(全16項目の43.8%)に見られ自己イメージに似たイメージの色を好むことが明らかになった.

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© 2020 一般社団法人 日本色彩学会
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