日本作物学会関東支部会報
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20 ダイズ品種エンレイとタチナガハの葉の老化が異なる要因の解析 : 接木組合せ間の地下部の性質の相違に着目して
大川 泰一郎西山 弥代子石原 邦平沢 正
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p. 66-67

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抄録
ダイズの多収性品種タチナガハはエンレイに比べて開花期以降の葉の老化が遅く, 高い光合成速度を長く維持し, 稔実期間中の乾物生産が高い. さらにタチナガハは成熟期になっても緑色を維持し, 黄化, 落葉が遅い. 前報では接木法を用いて, 稔実期間中の葉の老化には地下部の性質が関係し, 成熟期の葉の黄化, 落葉には, 地上部の性質が強く影響することを認めた. 本報告は, 前報の結果を確かめるとともに, とくに地下部の性質に着目して稔実期間中の葉の老化の接木組合せ間の相違を検討した. 1997年6月30日に育苗用ポットに播種し, 初生葉展開時に子葉節で接木を行い, 相互に台木と穂木を入れ替えた接木個体, タチナガハ/タチナガハ, タチナガハ/エンレイ, エンレイ/エンレイ, エンレイ/タチナガハ(穂木/台木, 以下, タ/タ, タ/エ, エ/エ, エ/タという)を作り, 1/2000aポットに2個体ずつ移植した. 葉の緑色程度は, 葉緑素計(SPAD)を用いて測定した. 出液速度の測定は, 子葉節と初生葉節の中央部で茎を切断し, 切断面に脱脂綿をかぶせ, 午後6時から翌朝午前6時までの12時間採取して行った.
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© 1997 日本作物学会関東支部
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