抄録
良質米コシヒカリの収量を安定させつつ、食味を低下させないためには単に施肥法を比較するだけでなく、生育量に応じた追肥およびその診断基準の策定が重要であると考える。本報では緩効性肥料を含む追肥が収量・食味に及ぼす影響およびその施肥診断基準を検討した。試験は90〜92年の3カ年実施し、緩効性肥料(LP40日タイプ)と速効性肥料(塩安)を窒素成分で50%づつ含む、水稲の穂肥専用一発穂肥を、基肥窒素量を変えて生育量を異にしたコシヒカリに施肥し、収量および食味への影響を従来の肥料による施肥法と比較検討した。