日本の大学生の情報行動をめぐる状況について論じた。公表されている調査結果に基づき,学習時 間,読書,新聞の閲読,情報機器の利用といった面から実態をまとめ,新聞離れが鮮明であること,パソコンや携帯電話などの情報機器は大多数の学生が使用していることなどの傾向を指摘した。また問題解決のための情報探索行動に関して,首都大学東京の学習相談の事例を紹介し,インターネット上の質問応答サイトと比較しながら,問題点を考察した。さらに,情報の利活用の道具として基本的なソフトウェアやSNS が学生に浸透している状況にも触れた。