日本乳癌検診学会誌
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第32回学術総会/特別企画2 ブレスト・アウェアネス~知識と意識を行動へ
「ブレスト・アウェアネス」に関する事前アンケート調査結果の報告
内田 千絵 入駒 麻希吉田 雅行
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2023 年 32 巻 2 号 p. 141-144

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抄録
「ブレスト・アウェアネス」(乳房を意識する生活習慣)をどう普及していけば良いのか,その現状を第32回日本乳癌検診学会(Japan Association of Breast Cancer Screening:以下JABCS)学術総会参加者と共有し,ともに考えていくことを目的とする。JABCS 会員(会員3,812人のうちニュースメール購読登録者3,342人)を対象に,「ブレスト・アウェアネス」の普及の実感度やその要因などを問う設問内容で事前アンケート調査を実施した。172人(医師85人;49.4%,医師以外87人;50.6%)からの回答を得ることができた(回答率5.15%)。「ブレスト・アウェアネス」の一般市民への普及の実感度としてその概念は「普及していない」との回答が148人(86.0%)を占めた。その要因として,「一般市民に向けての情報発信量が少ない」との回答が133人(39.5%),「病気を発症する前の予防に関して興味が低い」との回答が88人(26.1%)であった。「ブレスト・アウェアネス」を広く普及するためにすぐに取り組むことができることとして,身近な人たちへ正しく啓発できるように,まずは我々医療従事者が正しい知識を身につけることが大切であると考える。また,日頃から「乳房を意識する」という概念の啓発を地道に継続していくことも大切であるのではないか,と考える。
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