2018 年 8 巻 2 号 p. 112-119
CAD/CAMレジンブロックの前歯部クラウンへの応用を考え,臨床的な有効性を評価した.合計12本のレジン冠を製作し,平均18.7カ月後の臨床的評価を行った.評価項目はマージンの適合性,表面性状,隣接歯との接触状態,咬合接触状態,CAD/CAM冠の咬耗,変色・着色,プラークの付着,二次う蝕,歯肉の炎症,対合歯の摩耗の10項目とした.すべてのクラウンにクラックや破折,脱離は認められなかった.また,8.3%(1症例)でわずかな荒れや艶の消失が認められ,8.3%(1症例)でわずかな変色・着色が認められた.CAD/CAMレジンブロックが前歯部クラウンとして臨床的に応用できる可能性が示唆された.