2016 年 32 巻 3 号 p. 155-165
抄録 本学では, 平成26年度より文部科学省大学教育再生加速プログラムテーマⅡ・学修成果の可視化の採択を受け, 本学のディプロマポリシーにおける各学生の到達度の可視化, ならびに学士課程6年間における学修成果の可視化を行うことに着手している. この取り組みを行うに当たり, 実施前の基本データとして学生および研修歯科医に対し学内アンケート調査を行った. 本学においてディプロマポリシーは, 他大学と同様に大学ホームページや学生便覧, 大学案内などの広報誌, 学生募集要項等に掲載し, 大学構成員および受験生をはじめ社会一般に広く公表し, 周知を図っているが, ディプロマポリシーおよび学士力についての認知度が, 全体的に低いことがわかった.
今後, 学修成果の可視化を進めていく上で, 本学のディプロマポリシーや中教審の学士力について理解を深めていく必要があるが, 特に1年次生や研修歯科医では学修成果の可視化に対する期待度が高いことから, この時期を中心に働きかけを行うことにより, 本学のディプロマポリシーや学士力について理解を深めていくことが効果的であると思われる.