日本歯科医学教育学会雑誌
Online ISSN : 2433-1651
Print ISSN : 0914-5133
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研究報告
  • 原 さやか, 佐藤 拓実, 中村 太, 石﨑 裕子, 伊藤 晴江, 奥村 暢旦, 塩見 晶, 長谷川 真奈, 藤井 規孝
    2019 年 35 巻 1 号 p. 3-10
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/04/20
    ジャーナル 認証あり

    抄録 歯科医学教育において診療参加型臨床実習はたいへん重要であるが, 臨床実習の期間は限られているため, 一つの経験からより多くを学ぶための工夫や, 効率的に技能を学修するための教育ツールの開発が必要とされている. これまでわれわれは, 臨床現場においてのみ習得することができると考えられる技能を効果的に教育することについて検討を行い, 治療時に術者が患者に加える力に着目して調査を進めてきた. 今回は5つの高頻度一般歯科処置について63名の研修歯科医と15名の指導歯科医が患者に加える力を測定し, 研修時期による違いや研修歯科医と指導歯科医の差について検討を行った. 研修歯科医については4月を研修初期, 翌年2月を研修後期として, それぞれ25名, 38名に歯周ポケット検査, 歯肉圧排, 抜歯, 全部鋳造冠の装着, 全部床義歯の印象について測定を行った. その結果, 抜歯に関する研修初期と指導歯科医, 全部鋳造冠装着に関する研修初期と後期, 指導歯科医の間に有意な差が認められた. 処置に適した力の範囲の推定に加え, 力のコントロールにはそれぞれの経験数が関係すること, 適切な力が示されれば, 研修初期の段階でも力のコントロールを習得できる可能性が示唆された. 今後もさらに調査を継続することにより, それぞれの処置に対して学修目標となりうる適切な力の範囲を示し, 力のコントロールを習得するために必要な経験数や目標値を提示できる可能性があると考えられた.

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