日本歯科医学教育学会雑誌
Online ISSN : 2433-1651
Print ISSN : 0914-5133
研究報告
歯科医療情報学実習で実施した医中誌Web, PubMedを利用したインターネットによる歯科医学情報収集の教育的効果
秋山 仁志坂元 麻衣子赤間 亮一安藤 文人髙橋 幸裕
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2020 年 36 巻 1 号 p. 27-34

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抄録

抄録 日本歯科大学生命歯学部では, ICTを活用して最新の医療情報を収集, 分析, 評価する方法およびモラルに則って効果的に利用する技術や表現方法を含む能力を修得するため, 第1学年前期に歯科医療情報学実習を行っている. 第1学年学生は, G-suite, Moodleの利用方法, 情報倫理, 教育著作権, タッチタイプ習得, 画像処理法, データ分析, プレゼンテーション実践, 文書作成, ICTを用いた遠隔共同作業, インターネットによる歯科医学情報の収集を履修する. 「インターネットによる歯科医学情報の収集」 において, 第1学年学生はパソコンルームにて時間配分に従い与えられた5つの課題に対して初めて扱う医学中央雑誌Web (医中誌Web), PubMedを使用し, インターネットを利用して歯科医学情報を収集した. 学生は得られた情報と与えられた課題に適した文献1つを配布用紙に記載して提出した. 終了後に実施した学習後のフィードバックアンケートでは, 「インターネットによる歯科医学情報の収集の仕方が理解できた」 が98.4%, 「インターネットにより的確に調べることができると思う」 が94.6%, 「PubMedで文献を検索することができた」 が82.9%, 「医中誌Webを用いて文献を検索することができた」 が96.9%であった. 本実習により医中誌Web, PubMedを利用したインターネットによる歯科医学情報の収集は, 第1学年学生の歯科に対する意識の向上に有効であることが示唆された.

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© 2020 日本歯科医学教育学会
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