口腔衛生学会雑誌
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原著
園児,小学生およびその保護者と中学生のフッ化物配合歯磨剤の利用状況に関する調査
植松 道夫古谷 みゆき薄井 司文歩川村 和章中嶋 恵美子荒川 浩久
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2003 年 53 巻 2 号 p. 111-120

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抄録

平成12年から厚生省の「健康日本21」がスタートし,「歯の健康」の目標の1つとして「学齢期におけるフッ化物配合歯磨剤使用者の割合を90%以上」があげられた.わが国におけるフッ化物配合歯磨剤の適正な普及啓発の一環として,園児,小学生,中学生,園児の保護者と小学生の保護者を対象に,歯みがき状況やフッ化物配合歯磨剤の利用状況などについての質問紙調査を実施した.フッ化物配合歯磨剤の使用者率は,小学生で63.6%,中学生で55.2%と「健康日本21]の目標値より低く,歯磨剤の選択理由に「フッ素入り」をあげた者も低率であった.また,歯みがき後に多数回の口漱ぎをしているフッ化物配合歯磨剤使用者が多く,フッ化物の効果をより高めるための使用法などの啓発の必要性が示唆された.

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© 2003 一般社団法人 口腔衛生学会
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