口腔衛生学会雑誌
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埼玉県におけるフッ化物洗口事業の取り組みと成果
藤野 悦男安藤 雄一小宮山 和正戸張 英男三木 昭代深井 穫博島田 篤石川 清子
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2018 年 68 巻 2 号 p. 101-105

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抄録

 フッ化物洗口の取り組みは,全国的に行政主導の事例が多いが,都道府県レベルで歯科医師会主導で取り組んだ事例は少ない.埼玉県では埼玉県歯科医師会が埼玉県から委託を受け,フッ化物洗口の普及・拡大に取り組んできた.本稿では,その経過と成果について報告する.

 埼玉県内におけるフッ化物洗口の取り組みは, 幼稚園児に対するフッ化物応用モデル事業(1997~1999年)に端を発し,2000年からフッ化物洗口実施施設への必要経費助成事業が県から県歯科医師会への委託事業として始まった.

 2001年に制定された「すこやか彩の国21 プラン」における乳幼児期・学齢期のう蝕予防対策として「保育園(所)・幼稚園,小・中学校におけるフッ化物洗口の普及・拡大」が明記された.2011年10月の「埼玉県歯科口腔保健推進条例」後に策定された「埼玉県歯科口腔保健推進計画」ではフッ化物洗口実施施設数の目標値(保育園(所)・幼稚園200,小学校600)が設定された.さらに目標達成のために「埼玉県小児う蝕予防対策事業」が開始された.本事業の実施によりフッ化物洗口実施小学校数は,事業開始前の39校から126校(2016年度末現在)と急増した.フッ化物洗口によるう蝕予防の成果として長期間全小学校で実施していた4市町の2008~2016年度における12歳児DMFT-indexの減少を県全体と比較したところ,4市町の減少が県全体を上回っていた.

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© 2018 一般社団法人 口腔衛生学会
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