口腔衛生学会雑誌
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原著
病院における泡状高濃度フッ化物配合歯磨剤の使用状況および使用感
晴佐久 悟中島 富有子青木 久恵原 やよい陣内 暁夫石塚 洋一窪田 惠子眞木 吉信
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2020 年 70 巻 4 号 p. 204-214

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抄録

 本研究の目的は看護師に泡状高濃度フッ化物配合歯磨剤(以下,泡状HF歯磨剤)を患者に試用してもらい,その使用状況,使用感を調査することであった.

 対象は精神病院,一般病院に勤務する看護師と入院患者であった.看護師は患者に泡状HF歯磨剤を1週間使用してもらい,その使用状況,使用感を聞き取り,質問紙に記入した.

 看護師25人,患者109人が本研究に参加した.看護師はすべての患者に対し,その歯磨剤を1日1回以上,1回1プッシュ以上使用していた.73.8%の患者が歯磨剤使用後に潤いを感じ,74.1%は味や香りは適切であると感じていた.看護師は80%以上の患者に対し,その歯磨剤は汚れを取り除くのに使いやすく,口臭抑制に効果があると感じていた.また,看護師は約80%の患者に対し,試用後もその歯磨剤の使用継続を希望しており,すすぎができる患者よりもできない患者に対してより希望する傾向が認められた.

 以上により,看護師の泡状HF歯磨剤の患者への使用はう蝕予防のために適切な量で使用されており,対象者の多くはその歯磨剤の有用性を感じ,看護師は大部分の患者に対し継続使用を希望していた.したがって,患者および看護師にとって,泡状HF歯磨剤の使用感は良好であり,継続使用は患者のう蝕予防や口臭予防に貢献すると考えられた.

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© 2020 一般社団法人 口腔衛生学会
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