施設入居高齢者において,要介護度や日常生活自立度と義歯の装着状況の関連性の実態を把握するために,これらの基礎的データを得ることとした.特別養護老人ホームに入居する高齢者のうち義歯を必要とする80名を対象として,全身状態に関する項目および口腔の状態に関する項目について調査を行い,義歯使用状況との関連をχ2検定およびFisher直接確率法を用いて検討した.
入居者の義歯使用状況は,要介護度,食事形態,義歯着脱の自立度,うがいの可否,歯みがきの自立度(p<0.01),Eichner分類(p<0.05)との相関が見いだされた.
義歯必要者のうち,義歯使用者は口腔に関する自立度が高いだけでなく,生活面での自立度が高いことが示された.