口腔衛生学会雑誌
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表面処理ガラスフィラー添加シアノアクリレート齲蝕予防填塞材の酸処理ヒト歯面への応用に関する研究, とくにtag形成状況について
川越 武久
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1976 年 26 巻 2 号 p. 50-64

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抄録

竹内らによって開発された液剤としてethy1-2-cyanoacrylate, 粉剤としてpoly methyl methacrylateを用いる齲蝕予防填塞材の, 粉剤中へシランA-174処理後MMA溶液重合処理を行なったガラス・フィラー (以下, フィラーという) を何wt%添加した処方が, 酸処理ヒト歯面に用いる場合に良好な結果をうるかについて研究し, 次の結果をえた。
1) 引張り接着力は, フィラー添加量30wt%以下では高い値を示し, 50wt%以上では著るしく低下した。
2) フィラー添加量30wt%以下では, 無添加に比べ, 耐磨耗性は2.5倍に向上したが, かたさ, 吸水性には影響は認められなかった。
3) 辺縁封鎖性はフィラー添加30wt%以下では極めて良好であった。
4) tag形成は, フィラー30wt%以下の添加量では良好であったが, 50wt%以上では異常所見が認められた。
5) 以上の所見から, フィラー添加量は30wt%が適当と認められた。

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