口腔衛生学会雑誌
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3歳児のう蝕罹患状態に関するアンケート調査―栄養方法, 哺乳ビン使用状況, 間食習慣などとの関係
長澤 誠二岸本 悦央奈良 美夫幡田 成美森田 恵美子河野 一典柴田 治雄薬師 寺毅花岡 美那子森崎 弓子森岡 俊夫
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1981 年 30 巻 5 号 p. 423-431

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抄録

保健所で実施されている3歳児歯科検診を通じてアンケート調査を行い, 離乳前の栄養方法, 哺乳ビン使用状況, 間食習慣などの要因と乳歯う蝕罹患状態との関係を調べた。対象は3歳児1,319名とその保護者である。う蝕罹患者率は75.5%, 一人平均う歯数は4.5であった。以下の5群において, 罹患者率が有意に高かった、すなわち, 母乳栄養群, 哺乳ビンを2歳以上まで使用した群, 就寝時に哺乳ビンを度々使用した群, 間食を不規則に与える群, および乳酸菌飲料を週2, 3回ないし毎日飲む群である。母乳栄養群について他の要因との関連を調べた結果, 就寝時の哺乳ビン使用頻度, 間食習慣, 乳酸菌飲料の飲用状態に関して, 他の2つの栄養群と比較して特に差はなかった。A|Aの罹患者率は全乳歯の罹患者率の関係をよく反映していた。

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