抄録
学校歯科保健の場において, 小学校児童を対象に, 合成ハイドロキシアパタイト5%配合歯磨剤を用いて学校給食後にブラッシングを実施した。対照群児童には合成ハイドロキシアパタイトのみを除外した同成分の歯磨剤を使用させた。このうち4年生児童181名のう蝕罹患状況について3年間の追跡調査を行った。その結果, 総萌出歯の一人平均DMFT数は男子, 女子ともにアパタイト配合歯磨剤使用群の方が低い値を示し, う蝕抑制率は男子35.85%, 女子55.93%で, 統計的にも有意のう蝕抑制効果が得られた。
健全歯ならびに期間中新萌出歯からの新う蝕発生はアパタイト歯磨剤使用群で明かに少なく, 統計的にも有意の差でう蝕予防効果が認められた。
以上のことから, 合成ハイドロキシアパタイト配合歯磨剤の集団応用は, 児童の新う蝕発生に有意の抑制効果があることが示された。