抄録
過去5年間における小児集団を対象としたpopulation pharmacokinetics(PPK)の原著論文について,文献データベースPubMedを用いて文献調査を行った。調査の結果2003~2008年10月までに167報の原著論文が見られ,各年あたりの報告数には増加傾向が見られた。欧米における報告が多く見られ,国内における報告数は調査期間で13報であった。海外においてはPPKを目的とした前向き臨床研究,また過去の小児薬物動態試験の積極的な活用が見られた一方で,国内においては日常TDM業務から得られたデータを基にした報告が大半を占めていた。本結果は海外と比較し,小児を対象とした薬物動態試験,PPKを目的とした前向き臨床研究の実施頻度が低いことを示唆するものであり,今後本領域の積極的な情報収集が期待される。