抄録
薬剤師不在時に備え当院では,処方頻度の高い医薬品をいくつか組み合わせた予製剤を配置しており,約束処方薬と称している。2014年4月1日から2016年6月30日の期間に当院を時間外受診した小児患者について院内約束処方薬の使用状況を調査し,課題について検討した。薬剤師の勤務時間外に出された院内処方は78件で,小児科から50件,外科系から28件出されていた。このうち約束処方は16件で,小児科6件,外科系10件であった。小児科医の院内処方50件および外科系医師が処方した約束処方10件には薬剤師の疑義照会はなかったが,約束処方を使用しなかった18件中3件で用量や剤形に対する疑義照会がなされていた。約束処方には体重さえわかれば用量を確認することなく適正な処方が可能という利点があるので,外科系医師に使用機会が多かった。また,疑義照会の件数が少なかった。今後,小児の処方に不慣れな外科系医師への利便性を考慮し,電子カルテ上で用法・用量についての情報提供を行なうとともに,約束処方薬の細分化などが必要と考えられた。