抄録
日々の診療は保険診療のルールに則って行われている.保険診療と保険外診療の併用は認められていない.小児科の一般臨床で使われる薬剤のうち,おおよそ7割は適応外薬と言われている.それにもかかわらず支払機関から査定されない理由は55年通知により保険適用を容認されているためである.適応外薬・未承認薬を臨床の場で使えるようにするためには,(1)製薬企業による臨床治験を行う場合,(2)医療上の必要性の高い適応外薬・未承認薬として厚労省に申請し,公知申請や企業治験を行う場合,(3)先進医療・患者申出療養として保険外併用療養費制度(混合診療を例外的に認める制度)を用いる場合がある.小児科臨床で一般的な薬剤や診療ガイドラインに掲載されている薬剤にも適応外薬・未承認薬は多く含まれている.子どもたちにより良い医療を提供するため,関連学会等が主導してこれらの薬剤を保険適応のある薬剤にしていくことが必要である.