日本小児臨床薬理学会雑誌
Online ISSN : 2759-9256
Print ISSN : 1342-6753
新生児におけるデクスメデトミジンの離脱症状に関する検討
野木山 史恭相馬 まゆ子大谷 弥生伊藤 拓町田 麻依子森岡 圭太今田 愛也高橋 伸浩
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2024 年 37 巻 1 号 p. 33-37

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抄録
【目的】デクスメデトミジン(Dexmedetomidine,以下DEX)の離脱症状は,発熱をはじめとする感染症の疑い を招く症状が主体である.そのため,DEXは投与終了後の経過観察が重要である.しかし,離脱症状の回避方法について新生児の報告は少ない.そこで,本研究では新生児に対するDEX離脱症候群発症の有無に関わる因子を明らかにすることを目的に後方視的に検討を行った.【方法】2018年1月1日から2022年12月31日までに新生児集中治療室においてDEXが投与された患者46人を対象とし,離脱症状を発症した群(発症群)と発症しなかった群(非発症群)に分けて検討した.なお,副作用,死亡,緊急手術によって中止された患児は除外した.調査項目は患者背景,DEXの総投与量,投与日数,漸減日数である.解析方法は,t検定とχ2検定で行った.【結果】研究対象は,DEXによる明らかな副作用を認めた4人,死亡した1人,緊急手術を行った1人を除く40人(発症群15人,非発症群25人)であった.離脱症状は,発熱, 興奮,振戦,頻脈,嘔吐,睡眠障害であった.また,患者背景,DEXの総投与量,投与日数において2群間で有意 差が認められなかった.一方,漸減日数は発症群2.5日,非発症群4.4日で2群間に有意差が認められた(p<0.05).【結論】新生児のDEX離脱症状は適切に漸減日数を評価することにより回避できる可能性があることが示唆された.
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© 2024 日本小児臨床薬理学会
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