環境化学
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環境及び生物試料中のピリジン及びキノリンの定量法
大崎 靖彦
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1991 年 1 巻 3 号 p. 529-534

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抄録

環境試料及び生物試料中の微量ピリジン, キノリンを同時に分析する方法を種々検討し, その方法を確立した。即ち, 水質試料は内標準を加え, アルカリ性とした後蒸留し, 留出液を酸性で採取後減圧濃縮し, 濃縮液を強アルカリ性とし, n-ヘキサンで抽出した。これをガスクロマトグラフー質量分析計 (GC-MS) で測定し, クロマトグラムのピリジン, キノリンと内標準の面積比及びあらかじめ作成した標準と内標準の濃度比及び面積比を示す検量線から, 試料中のピリジンとキノリンを定量した。底質試料及び生物試料については試料に蒸留水を加え, 少量のシリコンオイルを加え, 以下, 水質試料と同様に操作した。この方法によるピリジン及びキノリンの検出限界はそれぞれ水質試料で0.09, 0.08μg/l, 底質試料で1.6, 1.6μg/kg, 生物試料で2.9, 1.3μg/kgであった。

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© 日本環境化学会
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